知っておきたい“花嫁ごはん”食生活のキホンの「キ」とは?
シリーズ、知っておきたい“花嫁ごはん”今回は食生活のキホンの「キ」である朝食についてのお話です。
前回のお話“妊娠力にも関わる脂質についてはこちら”
皆さん、毎朝朝食は食べていますか?
「食欲がない」「朝は食べる習慣がない」「ダイエット中なので食べないようにしている」「朝は排泄の時間だから食べない」という方もいらっしゃるのでは?
メリハリボディーを手に入れて、体調もメンタルも最高の状態で結婚式当日を迎えるために、また、妊娠に向けて身体を整えるためにも朝食をとることを習慣にすることをおすすめします。
~朝食をぬくと時差ボケする!?~
私たちは1日24時間で生活をしていますが、実は私たちの体内時計は24時間ではありません。
日本人の平均的な体内時計は24時間10分といわれています。1日10分ずれると1週間で約1時間ずれることになり、体が時差ボケ状態になります。
時差ボケ状態になると倦怠感や疲労感、集中力やモチベーションの低下の他、肥満の原因になることも分かっています。ですから、時差ボケが起こらないように体内時計を調整する必要があるのです。
体内時計をリセットするには朝食をとり、朝日を浴びることが重要。時差ボケ解消効果が高いのは、≪糖質≫+≪たんぱく質≫の組み合わせです。
たんぱく質の中でも特にリセット効果が高い食材が魚です。朝食メニューに鮭などの焼魚をとり入れたり、シラスやツナ缶などを利用してもよいですね。
~朝食で不調を改善できる可能性がある~
朝食を抜くと1日3食のうち1食が抜け落ちるため、体に必要な栄養素をとることが難しくなります。例えば、鉄が不足すると疲れやすさや、頭痛、めまい、立ちくらみ、冷え、イライラするなどの不調の原因になります。
また、朝食を抜くと食事量が少なくなるために便秘の原因になる他、エネルギーが不足すると筋肉量の減少につながり、基礎代謝が下がるため太りやすくなります。
朝食をとることは、不調のリスクを下げるとともに栄養不足からくる不調の改善にも効果的です。
時間がない時の朝食はメロンパンやアンパンなどの菓子パンや野菜のスムージーだけではなく、≪糖質≫+≪たんぱく質≫を意識して、卵サンドやツナサンド、鮭おにぎりや納豆ご飯などがおすすめです。
~朝食をとるとカロリーが増えるから太るんじゃない!?~
1日2食に比べて、朝食を食べて1日3食にするとカロリーの摂取量が増えるから太るんじゃない?という声が聞こえてきそうですね。
朝食を食べる人は食べない人に比べて、摂取カロリーは高いにも関わらずBMI(身長と体重のバランスを表す体格指数)や体脂肪率が低く、筋肉量と骨密度が高いという研究結果も出ています。つまり、朝食を食べる人の方が美しいスタイルを保つことができるということです。
食事をした後、安静にしていても代謝量が上がります。この代謝の増加をDIT(食事誘発性熱産生)といいます。食事をした後に身体があたたかくなるのはこのDITによるものです。
DITは朝方生活の人の方が夜型生活の人に比べて高いことも太りにくいことに関連があります。太るか太らないかはカロリーだけに左右されるわけではありませんから、「太るかも」と怖がらずに朝食をとりましょう!
~朝食をとる習慣は将来の子育てにも役立つ~
理想的な朝食をとる習慣をつけておくことは、将来子供を育てるときにも役立ちます。子供が生まれて離乳食がはじまると、子供と親が一緒に食事をとることがとても大切になります。
親と一緒に食卓を囲み同じものを食べることで食への興味がわいたり、食べることは楽しいと感じることができます。
朝食をとる習慣を急につけることは難しいこともありますから、ぜひプレ花嫁の時から朝食を習慣化してみてくださいね。
朝どうしても食べることが難しいという人は、ヨーグルトや豆乳などの飲み物から始めてみましょう。次にヨーグルトにグラノーラやフルーツをプラスするなど徐々にメニューのバリエーションを増やしていくといいですね。
美しいスタイルと明るいメンタルを保つためには朝食をとることが大切です。朝食には≪糖質≫+≪たんぱく質≫を意識したメニューをとり入れるのがおすすめですので、ぜひ試してみてくださいね。
【花嫁ごはんレシピ】
アボカドとトマトのツナトースト
(材料2人分)
イングリッシュマフィン2個、ツナ缶1缶、アボカド1/2個、ミニトマト4個、醤油小さじ1、わさび小さじ1/2、ピザ用チーズ・オリーブオイル適量
(作り方)
イングリッシュマフィンは2つに割り、切り口にオリーブオイルを薄く塗る。
- アボカドは角切り、ミニトマトは1/4に切る。
- アボカドと水気を切ったツナを醤油とわさびで和える。
- ①に③とトマトをのせて、チーズをのせてこんがりと焼く。
(ポイント)
パンは全粒粉やライ麦入りのものを選ぶのがGOOD!栄養価が高く、血糖値の急上昇を抑えられるため老化の一種である糖化を予防します。朝食にはたんぱく質を必ず食べて!ツナは幅広いメニューに使えるので、ツナ缶を常備しておくのがおすすめ。
この記事を書いた人:
ウェルネス栄養サポート 代表/主任管理栄養士 藤岡華代
管理栄養士、広島市認定食農コーディネーターなど。幅広い世代に向け具体的で実践しやすい食事指導を行っている。
http://www.local-fan.or.jp/