ベールはなぜ身につける?神聖な儀式をもっと美しく見せるコツ
挙式の際、花嫁のドレスに欠かせないウェディングアイテムと言えば「ベール」。ドレスに華やぎを添えるだけでなく、まとうことには意味があります。なぜ結婚のセレモニーに必要なのか?ベールダウン、ベールアップそれぞれの意味って?ベールの様々な意味を知ると、その瞬間がもっともっと感動的なものになるはずです。
花嫁はなぜベールをするの?その由来は?
そもそも、いつから花嫁はベールを身につけるようになったのでしょうか?その由来は古代ギリシャ・ローマ時代にまでさかのぼります。当時、ベールは清らかなものの象徴であり、邪悪なものから花嫁を守る魔除けとされていたそう。ベールには大切な花嫁を守るという意味合いがあり、それと同時に、花嫁の顔を覆うベールはふたりの間にある障壁とされていました。
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ベールアップの意味は?
挙式で誓いのキスを行うとき、花嫁が新婦のベールをあげることを「ベールアップ」、または「レイズベール」と言います。ベールはふたりの間にある「壁」。そのベールを新郎が取り払うことによってふたりは結ばれる、というのがベールアップの儀式が持つ本当の意味です。これは知らなかったプレ花嫁さんも多いのでは?誓いのキスをする前のベールアップにも、こんなにロマンティックな意味があるんです。
ベールダウンは誰がするもの?
「ベールダウン」とは、挙式が始まる前にベールをおろす儀式のこと。ベールダウンを行うのは花嫁の母親です。花嫁となる娘の最後の身支度を仕上げ、新郎の元へと送り出します。ベールダウンを行うタイミングは、挙式前にブライズルーム(控室)で行う場合と、挙式の入場時に入り口付近で行う場合の2通り。ブライズルームは親子でより言葉が交わしやすく、入場時にする場合は参列者に見守ってもらえる、というそれぞれのメリットがあります。
ベールの種類はたくさんある!
ベールのデザインは、ベーシックなものから刺繍やビーズをあしらったものまでバリエーション豊富。ベールアップなどのセレモニーを行う場合は、フェイスアップタイプが最適です。フェイスアップベールとは、楕円や長方形のベールを途中で折り返し、折り返し部分にコームをつけて使用するタイプ。顔まわりにレースがくるマリアベールはちょっと不向きなデザインです。
長さの種類はドレスの裾よりも長いロングタイプ、腰からお尻くらいまでのミディアムタイプ、二の腕が隠れる程度のショートタイプの3タイプ。他にもジュリエットベールやバードゲージベール(鳥かごベール)など色々あります。ドレスや挙式のムードに合わせて選ぶといいでしょう。
フェイスアップベール
マリアベール
ジュリエットベール
バードケージベール
デザインベールでベールダウンをしたいときはどうしたらいい?
ベールダウンやベールアップをやりたいけれど、セレモニーにはちょっと適さないデザインベール(マリアベールなど)を使いたい!兼ねてから憧れを抱いていたベールをまといたいというプレ花嫁さんは多いはず。そんなときは形式にこだわらず、母親に最後の身支度を整えてもらえるような演出を考えましょう。
例えば、ブーケを手渡してもらう、ベールをセットしてもらう、アクセサリーをつけてもらうなど、他のアイテムを使って身支度をしてもらうというのも手段。また、チュールをつけ加えてフェイスアップベールにアレンジをするということも可能です。憧れのベールをあきらめることなく、自分らしいセレモニーをして後悔のない挙式をしましょう。
ベールアップをより美しく見せる方法は?
ベールアップの儀式は、ただ新郎にベールをあげてもらえばいいというものでもなく、動作がぎこちなくては神聖なムードが台無しに。大切なのはふたりの息を合わせること。距離が離れていたり、花嫁側がきちんと腰を落とさなくては、新郎がベールをあげる際にバランスを崩してしまいます。離れてしまっている場合は、新郎が1歩近寄って距離感を調整するように。花嫁は新郎の胸の位置くらいまでしっかり腰を落とし、ベールアップのタイミングで頭を少し下げます。ベールアップ後、新郎は花嫁の両腕に手を添えて、立ち上がるときに体を支えてあげるとスムーズで美しい動作に。ベールが折れてしまっていたり乱れているときは、慌てず新郎が優しく整えてあげましょう。
ベールの意外な真実、初めて知ったという人も多いのではないでしょうか。壁を取り払ってこそ結ばれるなんて、ロマンティックなストーリーですよね。そんなベールのあれこれを知っていれば、愛する男性にベールアップをしてもらうその瞬間が、よりドラマティックに感じられそう!ドレスにお似合いの美しいベールをまとって、ぜひ素敵な式を挙げてくださいね。