プロが伝授!お片付けSTEP5片付の目的、手放せない理由を知る
シリーズでお届けしている結婚式後ももっと素敵な毎日に♪お片付け講座のステップ5。
なぜ捨てられないのかを考える前に、どうして持っているの?と考えてみたことはありますか。勝手な思い込みで持っているモノ、意外と多いかもしれません。散らかる原因には、日常の買い物の仕方、モノの持ち方が深く関係しています。
どうして片付けたいの?
片付けるのはなぜでしょう。散らかっているから、パートナーに言われたから、いろんな理由があると思います。ですが、なぜ片付けるのかがはっきりしていないと、なんとなく片付けて終わり、せっかく片付けても見栄えが変わらない、家族に気づいてもらえない、そんなことにもなりかねません。どんな暮らしをしたいのか、そこで何をしたいのか、どんな自分でいたいのか、片付けのゴールをどんどん具体的にしてみましょう。
ゴールを決めるとやるべきことが分かる
片付けのゴールはできるだけ具体的にすることが大事。「朝起きたらダイニングテーブルでおいしいコーヒーをゆっくり飲みたい」。そう考えるなら、ダイニングテーブルにあるモノを片付け、スッキリとした空間にしておきたいもの。テーブルに何があるかを確かめ、その置き場所を決めます。テーブルは家族で使うので、どこに何があるか分かりやすくするためにも、見える場所に置く、ラベルをはるなどの配慮が必要になります。
モノを減らせない理由を知る
モノが散らかってしまうなら、モノ自体を少なくしてしまうのが一番簡単な方法です。でも、モノを減らすのはとっても難しいですよね。自分がほしいから持っていますし、それを手放すのはさみしいものです。持っている理由を考えてみたり、手放せない理由に気づくと、減らせるモノが出てくるかもしれません。
増えてしまう理由
モノが増えてしまうのには理由があります。まず一つ目は①所有欲。「みんな持ってるからほしい」という気持ちです。また、無料でいただけるモノは要注意。特に箱に入っていると、中身を見たいからよりほしくなるようです。不思議ですよね。②流行にとらわれてしまうこと。流行のものは使える期間が短いので、タンスの肥やしになりがちです。最近は、バッグや洋服のレンタルサービスで流行を楽しむこともできますよね。
本当にそれがほしい?
店先でセールという案内を見ると「買わないと損」と思ってしまうことはありませんか。モノを増やしてしまう原因の3つめは、③お得感に弱い。そのモノがほしいのではなく、お得感を楽しむことが目的になっている状態、「置き換え」が起こっています。まさに福袋がそう。中に何が入っているかがワクワクしながら、袋を開けることが最大の楽しみですよね。
捨てたらどうなる?
人が写っている写真って捨てづらいですよね。そこには、目のあるものを捨てると悪いことが起こりそう…という迷信があります。縫いぐるみや人形なども命が宿っていそうで、捨てることを迷ってしまいます。気になるなら人形供養をしている寺社に持っていったり、供養の気持ち込めて白い布に包んで捨てるという方法もあります。写真供養というものもありますよ。調べてみると、すっきりと手放せる方法が見つかるはずです。
もったいない気持ち
洋服が一番考えやすいのですが、「高かったから」「やせたら着る」「これに合う上着を見つけたら着る」「流行がひとめぐりしたらまた着る」など、“たら、れば”の理由で持ってる洋服がたくさんありそうです。使う予定があいまいなものを「必要のないモノ」と判断する勇気を持ちましょう。
くれた人の顔が浮かぶモノ
人からいただいたものは、「あの人に悪いし」と捨てることが難しいですよね。趣味に合わないモノ、ほとんど使わないでも、その人の気持ちを考えると捨てることができません。新婚生活を始めるとき、両家からあれこれもらうモノがきっとあるはず。最初にきちんとほしいモノを伝えておく、または断る勇気を。あとで笑顔で暮らすためには最初が肝心です。
わが家には、シンクの吊戸棚にずっと隠し続けているモノがあります。それは銅製のマグカップ。使わないですよね(笑)。結婚当初に夫の親から「飾りなさい」と渡されました。断る勇気もなく、見えるようにしておかなければならず、部屋の中で異色の光を放っていました。ですが、もらって以来、一度もその話題になったことはありませんし、同居した今でも言われたことはありません。戸棚にしまい込んでもうすぐ5年。「ありがとう」とつぶやきながら、近々手放す予定です。
この記事を書いた人:梶津 利江
整理収納アドバイザー1級/整理収納教育士/親・子の片づけインストラクター2級
「モノと頭の中を整理して心をスッキリ!」をモットーに、片付けのアドバイスやコラム執筆、講演などを行っています。