<片づけのプロが教える>お片付けステップ7侮れないちょい置き
シリーズでお届けしている結婚式後ももっと素敵な毎日に♪ 今回は< お片付けステップ7>侮れないちょい置きについて。
前回記事はコチラからどうぞ
「とりあえず」とちょっとそこに置いておく。そんな“ちょい置き”を放っておくと、それがどんどん増えていって部屋が散らかっていきます。今回は、言葉はかわいいけど意外と侮れない“ちょい置き”について考えます。
家の中のちょい置きを探して
椅子の背もたれ、階段の上り口、ソファのすみに、脱いだ衣類や郵便物などが置いたままになっていませんか。その上に、さらにその上に…とモノが重なって、ちょい置きが山になっていきます。そこでわが家では、玄関からリビングに入ってすぐの場所を、とりあえずスペースをつくっています。郵便物、携帯、新聞、子どもの学校からのおたよりなど、その日に出入りするモノを置いています。ちょい置きする場所を決めました。
ちょい置きしやすい場所って?
家に帰ってきたら、どこに向かいますか。玄関収納の上、キッチンカウンター、ダイニングテーブルの椅子、ソファの背もたれなど、歩きながらさっとモノを置くことができる場所は、ちょい置きのベストポジションです。家の中の動線上にあるちょい置き場所をチェックしてみましょう。玄関から入ってリビングに入るまでの動線上に、モノをつい置いてしまっている場所はありませんか
なぜちょい置きをしてしまうの?
もちろん、そこが置きやすいから。収める場所に置かないのは、収めることが面倒だからかもしれません。収める場所が遠い、収めるために開けたり引いたりと手間がかかる、または収める場所が決まっていない場合もあるかもしれません。ちょい置きしてしまう原因を探ってみると、面倒くさくない置き場所を考える、納める方法を変えるといった、ちょい置き対策が見えてきます。
ウロウロしているモノは?
部屋の中を毎日、1週間ほど同じ視点から写真を撮ってみます。すると、部屋の中でいつもウロウロしているものがあるはず。それが置き場所が決まっていないモノです。だから、つい便利な場所に置いてしまうんですね。新聞とかバッグとかコートとか。うろうろしているモノの置き場所を決めると、キレイに収めなくてもそれだけで部屋はスッキリと見えてくるはずです。
ちょい置きの理由は?
ちょい置きしてしまうのは、もしかすると収めようとしたけど置き場所が分からなくてとりあえずそこに置いてしまったのかもしれません。前回もお伝えしたように、二人で使うモノは収める場所を二人ともが知っておくことが大事。使う場所にしまい場所があれば、見当がつきやすいですよね。ラベリングや棚に置いて見せてしまうなど、置き場所を分かりやすくする工夫が必要です。
収めることを楽しんでるかも
片づけを始めると、片付けた部屋でゆっくりしたいといった本来の目的を忘れて、片づけることに集中し過ぎてしまっていることがよくあります。牛乳パックやS字フックなどを使ってたくさんのものを収納できたなど、収納のワザを楽しんでしまうケースです。私たちは片付けられた空間に癒されるのであって、片付けが癒してくれるわけではありません。だから、収納グッズを買うのは最後なんです。
ちょい置きがなくならない場合は…
ちょい置きしているモノの定位置を決めても、ちょい置きがなくならないことだってあります。それは片付けの仕組みの問題ではなく、その人の習慣によるもの。その習慣、癖を意識してなければ、ちょい置きはなくなりません。片付けは仕組みをつくってからが本当の勝負。仕組みを活用して元に戻すことを継続できるかどうかです。仕組みを見直すことも大事ですが、継続しようとする気持ちも大事です。
片づけは苦手な人に合わせて
ちょい置きするのはあなたですか。それともパートナー? ちょい置きをしてしまう人、片づけが苦手な人に合わせて収納スタイルを見直してみましょう。ちょい置きを認めて収納場所を改める、ちょい置きしないように促すなど、いろいろなアプローチがありますが、お互いに負担の少ない方法で取り組んでみてください。「なんで片付けてくれないの!?」とイライラして過ごす時間が減っていきます。
ちょい置きが減ってくると、それを片付ける時間がいらなくなります。あなたが使える時間が増えてくるはずです。そして、イライラも減って心の余裕も生まれます。新しくできた時間に読書をしたり、二人でお茶を楽しむことだってできます。ほら、お片づけってお得でしょ? ちょい置きをちょっと気を付けて、二人の時間を楽しんでくださいね。
この記事を書いた人:梶津 利江
整理収納アドバイザー1級/整理収納教育士/親・子の片づけインストラクター2級
「モノと頭の中を整理して心をスッキリ!」をモットーに、片付けのアドバイスやコラム執筆、講演などを行っています。